あかり牡丹

よくまなび・よくかんがえ・よくあそべ

2月・3月の短歌 覚え書き

こんにちは、ぼたんです。

 

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暖かかったり、寒い風が吹いたりで、なかなか気持ちが落ち着きません。今年の春は、待ったなしで引きずり込んでいくような強引さがある気がしています。

 

何年かぶりに短歌を詠みはじめました。2月・3月の覚え書きです。

(いずれも「うたの日」に投稿しました)

 

 

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『池袋』

あの塔がどこへ逃げても見つめてる 薄すぎる空 池袋ブルー

 

『ながら』

泣きながら2月生まれの白くまは まだまだ春は来なくていいの

 

『プラスチック』

この箱を「プラッチック」という君の 発音さえも標本にして

 

『息』

朝ぼらけ同じまくらに頬つけて まぶた湿らすみどりごの息

 

『自由詠』

2番線 うつむくさきの枕木を いくつ辿ればふるさとの春

 

 

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はてな題詠「短歌の目」3月

2月に少しだけ齧らせていただいた題詠の催しがとっても楽しかったので、

また参加させていただきました。

 


3月の題詠短歌10首および投稿作品ご紹介です - はてな題詠「短歌の目」

素敵な企画を、どうもありがとうございます。

仕事帰りに、5文字7文字を指をおって数えるのがよいクールダウンになっています。

 

ではでは!今月も張り切ってまいります。

https://instagram.com/p/Wiul1NDj8i/

 

1.雛

 階段を駆けてゆく肢 守るのは 薄きナイロン OLの雛

 

2.苺

 われわれの苺王女は五つなり 星の手のひら 甘く染めたり

 

3.夕

 帰り道コロッケ齧るブレザーに 人には人の 夕まずめあり

 

4.ひとり言

 もう一度おかわりしたいだけなのに 「ひとり言だ」と四角い背中

  

5.揺らぎ

 百かぞえ ふやける指に笑み揺らぎ これからここも実家となりぬ

 

6.羊

 羊族 足踏みおらぶ べいべいと バリカン見つめ みなぎる敵意

 

7.線

 線路沿い 光る「鮭トバ酒浸し」 月が見ぬ間に 暖簾をくぐる

 

8.バク

 僕はバク サラブレッドの夢を食む 来年こそは メイクデビューだ 

 

9.年度末

 済んだもの 在庫・伝票・不意のキス 年度末には綺麗にしましょう

 

10.信号

 信号と「夕空晴れて」口ずさみ 思へば遠し あの交差点

 

 

 

東京では、3月に入って、しっかり春の手ごたえが感じられるようになりました。

あの交差点がある町にも、これからだんだんと訪れることでしょう。

 

慌しい3月になりそうですが、そんなときはまた5文字数えてやりすごす所存。

 

 

はてな題詠「短歌の目」 三口だけ齧る

 はてな題詠「短歌の目」という素敵な企画を見かけたので、わたしも少し齧ってみました。

 


10首以下の短歌を募集・ご紹介します - はてな題詠「短歌の目」

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1.白

めざましに指を伸ばして6時半 昨日より少し白んできた朝

 

5.板

Lの字の板の向こう側やさしい手 今日ひとくち目のハイボールまつ

 

7.外

ビルの外ファーの帽子を取り出して シゴトのわたしに ぐいと蓋する

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はぁ、明日は金曜日ですね!サービスサービスぅ!